6月11日(日)に開催された「むらかみ市民講座」のフィールドワークで、大池の自然観察会に参加してきました。
寒くなったり暑くなったりの梅雨入り前ですが、温かな日射しが照る中での開催となりました。

主催は教育委員会生涯学習課ですが、現地進行はいわふね自然愛好会です。ちびっ子も混ざって参加者は30人くらいでしょうか。まずは富樫会長のあいさつから。

班ごとに分かれて駐車場から左回りに大池周辺を散策します。ユーモアも交えた河内先生の説明は分かりやすくて興味深く聴き入ります。
国道から奥まった場所は景観を良くするの為か、貴重な植物がすべて伐採されてしまったそうです。変わってウキヤガラとヨシが一面に群生しています。護岸のコンクリート化の為にカキツバタなどもほとんどが消えてしまったそうです。
工事を進めた側にもその立場があるのでしょうが…こうして気付いた時には手遅れになるほど自然は失われて行くのだと思います。

お幕場にはタラノキやコシアブラ、ワラビなど意外と山菜が豊富。松の消毒が行われてるからあまり採る人が居ないんだと…納得。不自然に残っている山菜には気をつけましょう^^;

イベント中にはCODと呼ばれる簡易の水質検査をしました。上のカップの水は青汁…ではなく、採れたての大池の水です。この中に生物がいるだけですごいと思います…。

薬剤と反応させて色を調べると汚染具合が分かる仕組みです。飲料にできる湧き水のような場合は数値的に1程度でピンクになり、汚れた水は緑〜黄色になります。
大池の水は黄色までは行かないまでも黄緑となり、数値的に60〜80位のかなり汚れた水であることが分かりました。
もとの水が緑なので分かりづらいかもしれませんが、試験容器に入れた時点では少量なのでほぼ透明です。気温に応じて定められている時間をおいてから色を判断したところが上画像です。


かつて多くの種類が生息していたトンボも今や激減。環境の変化に強い種類が生き延びているそうです。
昭和30年頃まではジュンサイがとれるほどの水質がなぜここまで汚染されたのでしょうか。

その原因のひとつがこの放流されたコイではないかと富樫会長が指摘します。
もともと大池にコイは居ませんでしたが、近隣住民により放流されたコイが池のキャパを越えて繁殖。その結果、水質浄化を担うはずの水生植物を食い荒らしてしまっていると。
コイは世界の侵略的外来種ワースト100のうちの1種に指定されて、爆発的に数を増やしているそうです。海外で錦鯉が人気というニュースもありますが、このような事情も知っておく必要があると思います。

上のコイもそうですが、今回マリンピア日本海の方が調査ということで池の動物を捕獲、説明してくれました。
魚類で獲れたのはコイ、フナ、モツゴなど適応力があるものだけでした。マリンピアの方もメダカやドジョウなどが住めない汚染された水だろう…ということで話していました。
日本で問題の外来種とされるブラックバスも実は水質汚染に弱く、このような環境では生息できないようです。

そのかわりに大漁だったのがこいつら。アカミミガメ(ミドリガメ)とクサガメです。特にアカミミガメはアメリカ原産の外来種として日本原産のイシガメを脅かしています。この大池でも放流または逃げ出したアカミミガメが相当の数で繁殖しているようです。寿命も万年とはいかないまでも40年位は生きるそうで、相当の覚悟無しで飼う生き物ではありません。今後は取り扱いが厳しくなるだろうとのことで、ペットショップや縁日のお店から消える日は近いかもしれませんし、それが環境にとっても良い事と思います。
ちなみに意外と美味しいそうで、ネット上で検索すると調理、試食しているレポートもありますので興味がある方はどうぞ。

さすがにコレは大池に居たものではなく、今回のゲストのスッポンです。他の亀のイメージと違ってプニプニしてます。津川の方では料亭から逃げ出したと思われるスッポンが目撃されているそうです。見つけてもむやみに手を出すと危険です。

過去の話だと思っていた環境汚染も、遠くの話だと思っていた生体系の破壊も、とても身近な問題であると改めて認識させられました。また、それらは一つ一つ個別の問題ではなくて繋がっていると考えなくてはいけません。
人間は自然環境を自ら操作できてしまう力を持っています。良い方向へ行くも悪い方向へ行くも、人間次第。その時の判断を間違わない知識を皆が持ち共有していくことが大事だと思います。